美人画館
佃喜翔,江戸風俗,京美人,美人画,ギャラリー喜翔ろまん館/美人画館
1997年より美人画カレンダーの原画を描いてきました。「シンプルで上品な京風の美人画を」との注文によるものですが、この仕事により「絹本着色」という技法に出会い、上村松園、池田蕉園、伊藤小波といった先人の仕事に学ぶ修行の場を得ることができました。(2022年版をもって終了しました)
2022年版(2020年制作)

春
江戸時代、花見遊山は若い娘が公然と外出できる数少ない機会でした。

ナニワノイバラ
大阪商人によって中国から伝わり人気の出たナニワノイバラの生垣の前で下駄の鼻緒を治す商家奉公の娘

花扇使-けせんのつかい
七夕の日、高位の公家から花扇を宮廷に献上する習慣がありました。
遣い文の箱をもって宮中に向かう公家女中

舞妓二人
紅葉の宴席の合間のひとときに語らう幼い舞妓

深川
気風の良さで名を馳せた深川の辰巳芸者・・
一人誰を想う?
2021年版(2019年制作)

白梅-はくばい
白梅咲く梅園を訪れた江戸時代の宮廷官女

花嵐-はなあらし
花を追って吉野を訪れた江戸時代初期の遊女

野田藤-のだふじ
江戸時代花の三大の名所として人気の野田の藤を見上げる花街の舞妓

七夕さん-たなばたさん
京都や他の地方で七夕の日に小さな紙製衣装を笹竹に飾る風習があったとのこと

竜田川-たつたがわ
古より和歌に歌われた紅葉の名所「竜田川」の橋に佇む武家娘

美人画/湯上り
湯屋ののれんをかき分けて出れば雪がちらほら
2020年版(2018年制作)

春駒-はるこま
新年に各家を巡り縁起の良い「春駒」を踊る少女

花見酒-はなみざけ
花見の酒宴で酒を注ぐかむろと高位の遊女

端午の節句-たんごのせっく
端午の節句の鯉のぼりを見上げる母子

蓮見舟-はすみぶね
夏の朝に蓮の名所で蓮見の船にのる武家娘
2019年版(2017年制作)

百人一首-ひゃくにんいっしゅ
お正月に、武家では藤原定家の編んだ小倉百人一首でかるた遊びをしました。

花に紛れて-はなにまぎれて
江戸初期、お花見で見初めたイケメンを桜の木陰から探す深窓のお姫様

袖を引くのは-そでをひくのは
野茨の棘に袖を引かれて振り返る少女

蛍狩り-ほたるがり
夏の宵、蛍見物の舟遊びをする粋筋の女性

盗人萩-ぬすびとはぎ
秋の野のそぞろ歩きで、着物の袖には人の足跡形の盗人萩の実がたくさん

仕立物-したてもの
木綿の着物を好みに仕立て直す少女の図
2018年版(2016年制作)

枝垂桜-しだれざくら
花見に訪れた江戸初期の武家姫君

紫陽花-あじさい
バラ柄の帷子(かたびら/夏の麻の物)を着て紫陽花を見る少女

小町踊り-こまちおどり
420×530mm 絹本着色日本画

恋文-こいぶみ
庭の紅葉に戯れる雀の気配も気になって・・袖に隠すのは恋文か?

機織り-はたおり
生地産地の農村部で、貴重な稼ぎ手としてとても大切にされた機織り娘。
2017年版(2015年制作)

初春-はつはる
梅にとまっためじろに目をとめる若い宮仕えの女性。

花吹雪-はなふぶき
オシドリの髪を結って花見に訪れた15〜16歳の大店のお嬢様か?

洗い髪-あらいがみ
洗い立ての髪を乾かそうとゆうすげの咲く庭に出た少女

新緑-しんりょく
仕事の手を休めて、しばし青葉のモミジに見とれる妙齢の女性

白鷺-しらさぎ
習い事の帰り道、雪舞う浅瀬にしらさぎが・・
2016年版(2014年制作)

宴の後-えんのあと
花見の宴が果ててなごりを惜しむ武家女中

撫子-なでしこ
花材を摘むお使いで、野に出て故郷を懐かしむ商家奉公の娘。

竜田姫-たつたひめ
紅葉狩りの一行を一人離れ、秋の女神竜田姫のように落葉に戯れる娘
2015年版(2013年制作)

吉野-よしの
花の盛りの吉野に遊山に訪れた江戸初期遊女の一行

にわか雨-
にわか雨にあって、届け物の仕立物の包みを庇う町娘。

夏の宵-なつのよい
日暮れに一人、三味線を稽古する女性。

萩の頃-はぎのころ
恋文か?初秋の萩を背に手紙を読む高位の遊女。髪は武家出身の遊女勝山が考案して流行した元禄勝山です。

雪-ゆき
障子窓から雪景色を覗く町家の娘。15〜16才くらいまでの娘が結う、鴛鴦(オシドリ)の髪型です。
2014年版(2012年制作)

恋占い-こいうらない
初詣でおみくじを引いた少女。気になるのは今も昔も恋の行方・・

花筏-hはないかだ
満開の桜の下、舟遊びに興じる少女の図。水面を流れる桜の花びらを花筏と呼んで愛でた古人の風雅な遊びです。

笹百合-ささゆり
朝焼けの頃、笹百合を摘みに出た花売りの少女。

紅葉狩り-もみじがり
紅葉狩りに来た、髪を兵庫曲げに結った遊女

蛍狩り-ほたるがり
夕涼みに出て川辺の蛍の舞に見入る母子

山茶花-さざんか
雪の中、蛇の目傘を手に外出する女性。山茶花に容赦なく雪が降り積もって・・。
その他の美人画(カレンダーの原画制作は2011-2013年版を休止しました)

夕涼み-ゆうすずみ
1999年制作 夕涼みの野に出た江戸時代初期の被衣(かづき・かつぎ)姿の娘

恋文-koibumi
1999年制作 梅の枝に付けた恋文を渡され戸惑う娘

恋文-こいぶみ
恋文を渡され袂に隠す江戸後期のおしどりの髪の少女

藤娘-
2011年注文制作 舞踊藤娘出演前の写真より

花と見紛う-はなとみまごう
2011年制作 花見の幕から顔を出した武家奉公の娘

髪-かみ
右面に古布を左面に美人画を書いて仕立てた風呂先屏風です
2010年版(2008年制作)

紅をさす-べにをさす
梅見の外出先で化粧を直す女性。本紅はうす塗りで紅に、厚く塗ると玉虫色の緑に発色するとのこと。

しだれ桜-しだれざくら
お花見でしだれ桜に見入る塵除けの帽子姿の女性。

化粧-けしょう
江戸時代の化粧はその時々の流行によって濃化粧が流行ったり薄化粧が流行ったり。

夕涼み-ゆうすずみ
花街の酒宴の喧騒をのがれてしばし風にあたる遊女らしき女性

重陽/菊の着せ綿-ちょうよう/きくのきせわた
旧暦9月9日、「重陽」菊の節句に、菊の花にかぶせた綿の露でからだをぬぐい邪気を祓って長寿を願う風習が・・。

煤払い-すすはらい
年末、新年を迎える準備のために家中総出で大掃除。
2009年版(2007年制作)

09bihananokoro-s
乳母に付き添われ花見に訪れた大店の娘。江戸期、お花見は若い男女の絶好の身染めの場でした。

雨上がり-あめあがり
傘を傾げて空模様を見る女性。夜目、遠目、傘のうちというほど・・梅雨時は女性が美しく見える季節。

小町踊り-こまちおどり
七夕の日、京都白峰神社で奉納される小町踊りの少女。

紅葉-こうよう
外出用の帽子をつけて紅葉を楽しむ江戸中期の商家の既婚女性。眉を剃ることが多いとのこと。

雪の朝-ゆきのあさ
冬の朝、窓を開けると南天にも雪が・・。
2008年版(2006年制作)

藤の頃-ふじのころ
藤の枝を持って遊山する江戸時代元禄頃の女性。

七夕(願い)-たなばた/ねがい
七夕の短冊を書くオシドリの髪の少女

紅葉-こうよう
小紋の着物を着て紅葉狩りに訪れた江戸時代後期の女性。

雪-ゆき
雪の日に稽古事の外出か?傘を持つ手もかじかんで・・。
2007年版(2005年制作)

七草籠-ななくさかご
江戸時代は宮中から庶民まで、正月7日の七草粥の風習が広がったとの事。早朝に摘んだ七草の籠を運ぶ宮廷官女。

桜-さくら
幔幕を張って花見を楽しむ大店一行の宴を離れて物想う少女。

にわか雨-にわかあめ
急に降り出した雨に、駆け出す江戸中期の女性。

糸とんぼ-いととんぼ
夏の朝の散策にトンボが戯れて・・
2006年版(2004年制作)

雪うさぎ-ゆきうさぎ
雪の朝、雪兎を作って遊ぶ江戸中期の武家娘。

はなふぶき
桜の花びらと戯れる被衣姿の江戸初期の女性

雨上がる-あめあがる
待ちかねて戸を開けると雨は上がった様子

茱萸袋-ぐみぶくろ
重陽の節句に菊と茱萸の枝を入れた邪鬼よけの茱萸袋を御簾に掛ける宮廷官女

さざんか
稽古事か?雪の日に御高祖頭巾を着けて外出した少女
2005年版(2003年制作)

梅のかんざし
梅の枝を髪にさす少女。植物を髪や烏帽子に飾るかざしは古代から男女ともに行われた風習です。

花菖蒲-はなしょうぶ
江戸時代から武士の趣味として品種改良がさかんだった花菖蒲を活ける武家息女。

金魚-きんぎょ
夕べの夜店ですくった金魚を愛でる少女

紅葉狩り-もみじがり
見ごろの紅葉を求めて山に遊ぶ江戸初期の娘。
2004年版(2002年制作)

端午の節句-たんごのせっく
端午の節句にくす玉をつる公家奉公の娘

洗い髪-あらいがみ
髪を乾かしがてらユウガオの咲く庭で夕涼みする少女
2003年版(2001年制作)

桜-さくら
手ぬぐい掛けで桜を持った江戸時代初期の遊女

絵草子-えぞうし
束の間、読書に耽る元禄島田の女性。
2002年版(2000年制作)

星祭り-ほしまつり
七夕の日、笹飾りに願い事を書いた短冊を付ける娘。
2001年版(1999年制作)

桜-さくら
幔幕のうちで花見の宴を楽しむ江戸時代後期の御殿女中

雨上がる-あめあがる
オシドリの髪にビードロのかんざしを挿した少女

朝顔-あさがお
早朝に水撒きをする、たすき掛け前掛け姿の娘。

御高祖頭巾-おこそずきん
防寒のために御高祖頭巾を付けて外出する武家の女性
2000年版(1998年制作)

初釜-はつがま
正月、初釜の席で茶を点てる武家息女。

花の宴-はなのえん
花見の席で杯にはひとひらの花びらが・・

雨上がり-あめあがり
紫陽花の咲く雨上がりの庭を眺める江戸後期の娘
1999年版(1997年制作)

雨上がる-あめあがる
雨が上がって手ぬぐいで着物を拭く粋筋の女性

山茶花-さざんか
雪の残る山茶花を見返る江戸後期の女性
※画像はすべて喜翔のオリジナル作品です。無断転用を禁じます。作品使用については 株式会社アートバンク (京都市)へお問い合わせください。
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